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革の個性
2022.09.16 | column

こんにちは。

ときどき、必殺!裁断マン!をしているEです。

前回の記事でお伝えした、Hakimon鹿革靴のサンプル製作ですが

 

ちょうど昨日、そのサンプルの裁断が終わり、ひと段落。

現在は縫製職人さんの手で縫い上げられているところです。

 

普段は家畜ベースの革(牛・山羊・羊)を扱うことが多いため、

野生ベースな鹿革の個性の違いにほれぼれしたり、

頭を悩ませたりしながら裁断しておりました。

 

 

▽鹿革

見てください、このシボ感。

画面越しにもわかるこの柔らかそうな質感よ!

 

 

△個体によってはこんな風に

特徴的なシボが模様のように入っていることも。

まさに自然のアート!

 

 

 

△裁断マン泣かせのお転婆レザー

「キズがけっこうあるからお転婆な鹿だったのかな~」

などと生前に思いをはせつつ、裁断に頭を悩ませます。

 

 

 

家畜ベースのレザーと大きく違うなぁと感じたのは

1枚1枚の表情の差。

ある程度人間の管理下に置かれた環境で育つ家畜ベースのレザーよりも、

野山を自由に駆け回ってきたその生き様・鹿の個性がそれぞれに大きく現れています。

 

 

鹿に限らず、生き物から取れる革は一枚一枚、決して同じものはありません。

生き物、その生き様を写し取っているもの、それが「革」なのだと思います。

 

 

鹿の生き様が身近に感じられるような靴、

ぜひお手元で感じて頂ければ幸いです。